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变脸 ビィェン リィェン 変面 |
変面は中国伝統芸能の一つで、一瞬にして顔が変わるところからこの名前がついています。
中国語の”脸(リィェン)” は”顔”のことで、直訳すると”変顔”になってしまいますが、そうならなくて良かったです。
余談ですがニコラス・ケイジとジョン・トラボルタのハリウッド映画の”FACE OFF”のタイトルも”变脸”と書かれていました。
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変面は四川東中部、重慶及び貴州、雲南の部一分に伝わる “川劇” と呼ばれる伝統戯曲劇の一種で、お面を変化させることでキャラクターの感情を表現したり、あるいは独り何役も演じたりします。
一瞬でお面を変える技術は門外不出とされていて、中国の国家機密とも噂されていますが、タネを知ってる手品は面白くないので、どうやってるんだろう?と思いながら楽しむのが正しい楽しみ方だと思います。
その技術は伝承されている役者さんたちが代々工夫を凝らして、洗練されて行き今ではお面だけではなく、衣装まで早替えする役者さんもいてますますすごくなっています。
また、変面のお面のデザインの事を “脸谱(リィェンプhゥ)” といい、中国映画の方の”変面”では布製のマスクに役者さんが手書きで仕上げていましたが、専門のデザイナーもいるかもしれません。
“脸谱(リィェンプhゥ)” はご覧のように三国志の曹操や関羽、張飛など、それぞれのキャラクターにはコレというようなデザインが大体決まっています。
ただ、昔話ばかりでは何とも面白みに欠けるためか、最近の面譜にはちょっとした進化が見られます。
どういうことかといいますと、例えばこちらの面ですが
お分かりいただけますでしょうか?こちらのお面はパンダになっています。
このように変面のデザインにその時その時の流行を取り入れるようになってきたのです。
もともとこのキャラはお面なので相性がいいのでしょう。
でも関羽も張飛もあるいは孫悟空とか猪八戒とか今までの面譜もやはりヒーロー物、あるいはキャラクター物と言えるので、こうした動きは当然なのかもしれないですね。
こちらも変わっています。
ちょっと分かりにくいかもしれませんが、少し前に中国でやたら流行ったスマホゲーム”アングリーバード”のキャラクターです。
実は日本のキャラクターも変面のデザインに取り入れられています。
どんなキャラクターかというと…
↓
もうおわかりですね。
日本の歌舞伎もワンピースやったりするし、どこでも同じような事情があるのでしょう。